デリヘル許可申請にかかる費用相場は?

デリヘル許可申請にかかる費用相場は?

公開日 2019/01/17

更新日 2026/10/13

# デリヘル

この記事でわかること

  • 行政書士に依頼した場合の費用相場
  • 自分で届出をする場合にかかる費用
  • デリヘルの開業資金の目安と抑え方

デリヘル(無店舗型性風俗特殊営業)を開業するときは、事務所の所在地を管轄する警察署を通じて、公安委員会に届出をしなければなりません。届出をしないで営業すると、6か月以下の拘禁刑もしくは100万円以下の罰金、またはその両方が科されます(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)第53条)。

この届出は、一般に「デリヘルの許可申請」と呼ばれることもありますが、正式には「許可」ではなく「無店舗型性風俗特殊営業の営業開始届出」です。この記事では、この届出を行政書士に依頼した場合と、自分で行う場合の費用、あわせてデリヘルの開業資金の目安を解説します。

行政書士に依頼する場合の費用相場

日本行政書士会連合会の「令和7年度報酬額統計調査」(令和8年1月実施)によると、無店舗型の性風俗特殊営業営業開始届出の行政書士報酬は、平均111,111円(税込)でした。ただし回答は18件と少なく、11,000円から330,000円まで、事務所によって大きな差があります。

行政書士に依頼すると、書類の作成や警察署とのやり取りを任せられるため、書類の不備で何度も警察署に出向く手間を減らせます。その分の時間を、物件探しやキャストの採用など、開業の準備にあてられるのも利点です。

依頼するときは、報酬額だけでなく、どこまでの作業が含まれているか(図面の作成、警察署への同行・提出など)や、法定手数料などの実費が別にかかるかどうかも確認しましょう。

参考:報酬額の統計(日本行政書士会連合会)

自分で届出をする場合にかかる費用

行政書士に依頼せず、自分で届出をする場合でも、費用がまったくかからないわけではありません。

書類の取得費用

届出に必要な書類の中には、取得に費用がかかるものがあります。

  • 住民票の写し:1通300円程度(市区町村によって異なります。法人の場合は役員全員分が必要です)
  • 建物の登記事項証明書:1通600円(法務局の窓口で請求した場合。オンラインで請求すると490円〜520円)

建物の登記事項証明書は、事務所の所有者を確認したり、自分が所有する建物で営業する場合に使用の権限を示したりするために使います。

なお、受付所を設ける場合は、受付所の周辺の地図なども必要になります。

手数料

届出をすると、届出があったことを示す書面(届出確認書)が交付されます。この交付には手数料がかかり、東京都では3,400円です(受付所を設ける場合は、受付所1か所につき8,500円が加算されます)。

手数料の納め方(収入証紙、現金など)は都道府県によって異なるため、届出をする前に管轄の警察署で確認しておきましょう。

交通費

自分で届出をする場合は、法務局や警察署などに何度か足を運ぶことになります。場所や回数によって異なりますが、交通費もかかります。

費用のまとめ

デリヘルの届出にかかる費用をまとめると、次のとおりです(個人で開業し、受付所を設けない場合の目安)。

項目 行政書士に依頼する場合 自分で届出をする場合
行政書士への報酬 平均111,111円(税込) なし
書類の取得費用 約900円 約900円
手数料(東京都) 3,400円 3,400円
交通費 少なくて済む 実費

行政書士に依頼する場合も、書類の取得費用や手数料は別にかかるのが一般的です。

届出の流れと必要書類

届出書と必要書類をそろえたら、事務所を管轄する警察署に提出します。警察署に行く前に、電話で担当者の都合を確認しておくとスムーズです。

届出は、営業を始める日の10日前までに行うよう案内されています。正確な扱いは、管轄の警察署で確認しましょう。

主な必要書類は、次のとおりです(警視庁の案内をもとにまとめています)。

  • 無店舗型性風俗特殊営業営業開始届出書
  • 営業の方法を記載した書類
  • 事務所の使用権原を示す書類(使用承諾書、賃貸借契約書の写し、建物の登記事項証明書など)
  • 住民票の写し(本籍が記載されたもの。外国籍の方は国籍が記載されたもの)
  • 事務所の平面図

法人で開業する場合は、このほかに定款、法人の登記事項証明書、役員全員の住民票の写しが必要です。待機所を設ける場合は、待機所の平面図と使用権原を示す書類も必要になります。管轄の警察署によっては、ほかの書類を求められることもあるため、事前に確認しておきましょう。

届出を自分で行う場合の注意点

デリヘルの届出は自分で行うこともできますが、いくつか注意したい点があります。

書類は正確に記載しなければならない

届出書や営業の方法を記載した書類の様式は、警視庁のホームページなどからダウンロードできます。様式は簡単に手に入りますが、書き方には細かい決まりがあります。

たとえば住所は、住民票のとおりに記載する必要があります。「3丁目」と「三丁目」のように書き方が違うだけでも、書き直しを求められることがあります。また、広告や宣伝で使う店名(呼称)は、すべて届出書に記載しなければなりません(風営法第31条の2第1項)。

届出に慣れていないと書類の不備が起こりやすく、そのたびに警察署へ出向くことになりかねません。

準備に手間と時間がかかる

使用承諾書をもらうには、法務局で建物の登記事項証明書を取得して所有者を確認し、所有者に記名押印をしてもらう必要があります。所有者が複数いる場合は、全員の承諾を求められることもあります。

さらに、事務所や待機所の平面図も用意しなければなりません。法務局や警察署に何度も出向くことになるため、開業準備と並行して進めるのは大変です。

管理組合やほかの入居者との調整が必要になることもある

建物の所有者から使用承諾書をもらっても、ほかの入居者と折り合いがつかないことがあります。マンションの一室を使う場合は、管理規約にも従わなければなりません。

管理組合やほかの入居者との話し合いは、行政書士が代わりに行うことはできないため、ご自身で対応する必要があります。

開業後の変更にも届出が必要

新しい店名で営業を始める場合や、事務所を移転する場合など、届け出た内容に変更があったときは、変更の届出が必要です(風営法第31条の2第2項)。複数の店舗を運営したい場合は、店名や事務所ごとの届出の扱いについて、事前に管轄の警察署や行政書士に相談しましょう。

デリヘルの開業資金はいくら必要?

デリヘルの開業を考えている方にとって、開業資金は気になるポイントの一つです。インターネット上では「1,000万円は必要」と言われることもありますが、規模や運営方法によっては、そこまでかからない場合もあります。

ここでは、東京でレンタルオフィスなどを拠点に開業する場合を想定した、開業資金の一例を紹介します。実際の金額は、地域や物件、広告の出し方などによって大きく変わります。

開業前にかかる資金の例

項目 金額の例
物件取得費(事務所) 10万円
什器・備品(パソコンや事務所家具など) 10万円
警察への届出(行政書士への報酬・手数料など) 5万〜12万円
ホームページ制作費 30万円
合計 55万〜62万円

すでに持っているパソコンを使ったり、事務所の家具を最低限にしたりすれば、さらに費用を抑えることもできます。

運転資金の例(1か月あたり)

項目 金額の例
集客のための広告(ポータルサイトの掲載費用) 50万円
求人広告(求人サイトの掲載費用) 50万円
家賃(事務所・駐車場) 20万円
通信費(ホームページ・電話・携帯電話) 5万円
雑費(光熱費・消耗品など) 15万円
人件費(キャストやスタッフへの報酬など) 100万円
合計 240万円

この例では、開業前の資金と1か月分の運転資金を合わせて、300万円前後になります。売上が安定するまでの期間を見込み、余裕を持った資金計画を立てましょう。広告の戦略をしっかり練ってから開業すれば、無駄な出費を抑えることにもつながります。

開業資金を抑える方法

デリヘルの開業には多くの費用がかかりますが、費用を抑える方法もあります。

フランチャイズに加盟する

フランチャイズとして大手グループに加盟すると、ブランド力や集客・求人のノウハウを活用でき、広告費用を抑えられる場合があります。

一方で、加盟料やロイヤリティを支払い続ける必要があり、結果的に自分で開業するより費用が高くなることもあります。独自の経営方針で運営したい方には向いていない面もあるため、契約内容をよく確認して検討しましょう。

既存のお店を引き継ぐ

すでに営業しているお店を引き継ぐことで、ホームページや顧客、キャストなどを活用し、新規開業より費用を抑えられる場合があります。

ただし、届出は届け出た人ごとのものなので、お店を引き継いだ人は新たに届出をする必要があります。前の経営者は廃止の届出をしなければなりません。引き継ぐお店の評判や経営状況もよく確認したうえで、慎重に判断しましょう。

まとめ

デリヘルの開業には、無店舗型性風俗特殊営業の届出が必要です。行政書士に依頼した場合の報酬は平均で11万円ほどですが、事務所によって大きな差があります。自分で届出をする場合も、書類の取得費用や手数料、交通費がかかります。

デリヘルの開業は簡単ではなく、競合店の分析や集客・求人の戦略が欠かせません。届出の手続きは行政書士に任せ、開業の準備や経営戦略に時間を使うのも一つの方法です。

行政書士法人 日本法務では、デリヘルの届出を代行報酬44,000円(税込)でお受けしています。届出が受理されなければ、代行報酬は全額返金します。法定手数料などの実費は別にかかります。

佐藤 一清

執筆者

佐藤 一清

行政書士法人 日本法務 代表社員・行政書士。建設業許可・風俗営業関係の届出・在留資格申請など許認可業務を主な業務とし、令和8年8月に個人事務所 日本法務事務所から法人化。正確さとスピードを両立した法務サポートで、事業者のスタートアップを支える。(日本行政書士会連合会 登録番号 18081237)

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